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『三重県の味』

新年明けましておめでとうございます。 2022年最初の旅先は三重県にある祖父母の家。 京都から近鉄特急に乗り、大和八木駅経由でおよそ2時間半。改修工事を経た桑名駅はJR線・近鉄線・養老鉄道・三岐鉄道北勢線への乗り換えがより分かりやすく、更にエレベーター・エスカレーター完備、...

『'らしさ'とアート』

男らしさ、女らしさ、西洋らしさ、アジアらしさ、黒人らしさ、白人らしさ等々、「らしさ」で物事を見たり決めつけたりすることは好きじゃない。センシティブな話題は毎年事欠かないが、今年も社会ニュース的にいろいろあったなあ、とみかんを頬張りながらしみじみ思う。...

『ケーキを訪ねて』

伏見大手筋商店街から少し小道を歩いたところに、日本家屋を改装した洋菓子店がある。華やかなイルミネーションも、大きなサンタクロースやトナカイもいないが、ガラスショーケースにはお店の雰囲気に合ったサイズ感のツリーが飾られて、国民的イベントとなった日々をお祝いしている。...

『人生鑑賞』

世間話や何気ない日常の会話の中で、誰かの過去のお話が流れることがある。お互いの人生での出来事を話したり、その場にいない人の人生がどんなものだったのか井戸端会議よろしく議論したりなど……。 改めて振り返ると、寸分違わす同じ人生を歩んでいる‘他人’はいない。100人とお話したと...

『第六感〜ジャケ借り〜』

新しい本を探索する時、真っ先に表紙のデザインへ目がいく。絵画作品の一部が利用されたり、イラストレーターが物語の世界観に合わせて描いたものだったり、風景やポートレイト写真が扱われているものなど。シンプルに本のタイトルが大きく印字されているものもある。...

『エッセイ再開のお知らせ』

ご無沙汰しております。 長期の展覧会も無事に終了しほっとしたのと同時に、季節は既に木枯らし吹く景色を運んできたことにびっくりしている今日この頃です。 さて今週から週一回のエッセイを「きちんと」再開します。不定期に何話か更新しましたが、正式に記すことで襟を正すという魂胆です。...

『通りに満ちるもの』

18時、夕焼け小焼けが過ぎ去って辺りがすっかり暗くなる。 この時刻に住宅が敷き詰められた小道を歩いていると、四方八方から美味しいものが漂ってくる。 夕食の匂い 通りに満ちてゆく 生活リズムやスタイルが多様化している今、夕食をとる時刻は家によって様々。実家では両親が共働きで夕...

『一期一会も始まらない』

アトリエの徒歩圏内には多数の高層マンション、アパート、一戸建て住宅が所狭しとニョキニョキ並んでいる。夕方の時刻、お馴染みの桂川土手を散歩していると部屋の明かりがポッポッと灯っていき、彩度を落としていく建物と対照的に存在感を発揮する窓を眺めるのがお気に入り。...

『パン屋さん開拓使』

大型チェーン店から個人の地域密着型のお店まで、街中には至る所にパン屋さんがある。 定番のカレーパンやホットドッグ、チョココロネにアップルパイなど、お惣菜系から菓子パンまで幅広いレパートリーが店先に仲良く並ぶ光景は、いつ見てもわくわくする。焼きたてほかほかのパンが大きな特製窯...

『横断歩道渡りっこ選手権』

視野が広いと、愉快なものに出くわす確率が跳ね上がる。 久々の夜勤の仕事を終えた帰り道。いつもの大通り交差点で信号待ちをしていた時の光景。 てくてくてくてく、てくてくてくてく、てくてくてくてく……。 手押し車を転がしながら、一歩一歩横断歩道を渡るお婆さんが視界に入った。小さく...

『エスプレッソの巻』

10月1日はコーヒーの日。10月が珈琲の新年度の始まりだからだそうだ。そして秋から冬にかけて温かい珈琲が恋しくなってくる。 アトリエに新たな珈琲器具、エスプレッソマシンがやってきた。ハンドドリップ用の道具類やフレンチプレス器と違い、‘マシン’と名のつくだけあって重厚感のある...

『ツーリング日記』

『山頂は麓と比べると5℃ほど気温が低くなります。』 ホームページやガイドブックなど至るところに、この注意書きが記されていたのを覚えている。 縁があって近畿地方の中心に聳える六甲山へ、初夏から秋にかけて何度か訪れる機会があった。...

『エッセイ休載のお知らせ』

いつもエッセイをご覧いただき、ありがとうございます。気付けばこの習慣を1年以上続けていた事に、我ながら感心している今日この頃です。飽きっぽい私にしては、成長した証だと思います。 さてこの度、六甲ミーツ・アート芸術散歩2021に公募作家の枠で参加が決定しました。今回で12回目...

『懐古する曲』

時折、制作中のBGMとしてSpotifyで音楽を聴いている。膨大な楽曲の中からこのアプリで専ら流しているのは、昭和を代表するアイドル松田聖子さんの歌。 何故に松田聖子さん?と疑問に思う方に説明しておくと、母親が小学校六年生からの聖子ファンで、私にとっても彼女の歌は幼少期から...

『信頼関係』

時折、道端で野菜や果物の無人販売店を見かける。京都市芸のキャンパス近くでは採れたての筍や桃、名古屋芸大西キャンパスへ向かう途中ではほうれん草やゴーヤ、そして先日は淀の個人宅の庭で玉葱が売られていた。 『泥付玉ねぎ 1盛 ¥100』...

『待ち侘びた珈琲豆』

ただいま深刻な珈琲豆不足に陥っている。 自宅もハイデンバンも珈琲豆のストックが底をつき、インスタントコーヒーを濃いめに溶かして飲んだりしている。(5月から引っ越しをして住居と制作場所を分けました。) たかがインスタントと侮ってはいけない。誰もが手軽に珈琲と親しめる重要な役割...

『色々顔』

知り合いの作家さん方が営む喫茶店へ足を運んだ。3月にオープンしたばかりの喫茶店はギャラリーやワークショップコーナーが併設する、所謂オルタナティヴ・スペースの一角に佇んでいる。多くの作家が展覧会やパフォーマンスを実施していて、以前から馴染みのある場所だ。...

『雨ニモ負ケズ〜向日葵〜』

今年は例年よりも早く梅雨が到来し、大粒の雨が家に道路に草むらに、川面に街路樹に公園のベンチにも容赦なく降り注いでいる。 ハイデンバンも例外でなく、過去には雨漏りがしたり、屋根のトタン板が風雨で飛んでいき大惨事になったこともあるそうだ。改めて自然の脅威を思い知らされる出来事で...

『収穫』

物を一つ、作りあげるには膨大な知識と時間と労力が必要となる。その度に、大きな収穫が得られる。 「とんぼは全てのレイアウトが完成してから設定したほうがいいです。作り方はオブジェクトの‘トリムマーク作成’を選択したら簡単にできます。この時にきちんとアートボードの中心にレイアウト...

『誰かのせいにする』

「大昔だったら改元して御代替わりしてるよね〜。」 今年2月に実家へ帰省したとき、弟がぽつりと呟いた一言。 『改元』とは、元号を変更し再び元年から始めること。2019年5月1日午前0時をもって、『平成』から『令和』へ元号が変わったことは記憶に新しい。...

エッセイ: Blog2
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