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執筆者の写真ユウキ サクタ

『オタク暮らし』

4月29・30日とGARNET CROWのデビュー20周年記念イベントで、大阪の堂島リバーフォーラムへ行ってきた。(このバンドについては、しつこいほどに過去のエッセイで語っているので割愛する。)

何を隠そう、彼らの活動当時のライブには一度も参加できなかったため、今回が初めてのイベント遠征。遠足前の子どもさながらに、布団にくるまっても眠れず指折り数えてCDの発売日を心待ちにしていた学生時代の夜が、10年越しに再現された。


当日、ギャラリーや美術館巡りで見慣れているはずの京阪線ホームや、堂島川に架かる橋から眺める喧騒溢れる道路が、やけに新鮮な画像で映し出されていた。周りの全てが自分の高揚感を更に煽っているようだった。

『これがオタクの感覚なのかな??』

音楽に限らず、さまざまなジャンルで’オタク’と定義される人々に少し近づけたような気がする。

こじんまりとした吹き抜けのイベント会場では、オリジナルTシャツやライブ当時に物販で販売されていた星形ライト、メンバーがプロデュースした熊のポーチ(実際はペンケース)を携帯した人々が集まっていた。今回のイベントでも新しいグッズやTシャツにCDも販売されていて、大きな雨粒が降りしきる中、少し広めに間隔を取りつつ行列のにょろにょろした形の一部に紛れ込んだ。

「めっちゃ懐かしい!これあのライブで最初に歌ってたね。」

「あの時の衣装可愛かった~。」

「このTシャツもう売り切れ?!」

右も左も上も下も同じファンがいる。……いや当然の事なのだが、身近に自分と同じくらいの熱量でこのバンドの音楽を聴く人がいないため、今の自分の周囲の状況が本当に現実なのか分からなくなった。

『夢じゃないね。ちゃんと現実だ。』

目星を付けたグッズを全て購入し、チケット代も含めて想像以上の出費だった。でも全く後悔していない。寧ろ「これだけのお宝手に入れられたんならめっちゃ安いわ!」と、かつてないほどの陽気な思考が1週間以上経過した今も続いている。


オタク生活を満喫した2日間だった。

ふと小学校から中学・高校時代を思い返してみて、その頃の’オタク’と現在での’オタク’という言葉に対する視線が変わっているような気がした。暗い・陰キャラ・不気味・理解不能。これは昔、実際に耳にした’オタク’へ関連付けされた言葉。時代がオタクカルチャーにようやく追いついたのか、最近はこうしたネガティブな言葉を投げつける場面に遭遇しなくなっている。誰もが「私は◯◯のオタクです!」と堂々宣言できる明るい時代がずっと続くと良いな。



P.S.

趣味用のツイッターにて、交流しているフォロワーさんと初めて対面した時のこと。

「◯△□さんですか?」

とツイッター名で声をかけていただいた。SNSのあだ名を考える時は、センスを磨いておかないとちょっと恥ずかしいです。勉強になりました。




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