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『BIRDMEN』

『まんが』は言わずと知れた日本の文化の一つとして、世界共通の言葉となっている。物心ついた頃から既に漫画は手の届くところにあって、いろいろなジャンルの漫画を読み漁っていたなあ……としみじみ思い返した。SF、社会ドラマ、ファンタジー、ミステリー、学園、ホラー、歴史など。物語だけ...

『百年の孤独』

ガルシア・マルケスの代表作、『百年の孤独』のクライマックスの場面で、一番印象的な文章がある。 「この百年、愛によって生を授かった者はこれが初めて』 おや?アウレリャノ・ブエンディア大佐は食事も喉を通らなくなるほどに、レメディオスを愛してはいなかったか?...

『お出かけゼミ』

大学院で所属していた畳ゼミでは、『お出かけゼミ』と称して大阪や京都市内の展覧会を見に行っていた。その中で印象的なお出かけ先は、大阪の万博公園敷地内にある国立民俗学博物館(通称みんぱく)。 天井の高い広々とした空間に、世界各地の民族衣装や生活道具、人形や祭壇など独自の芸術作品...

『旅の恥』

旅の恥は掻き捨て——旅先では知っている人もいないからどんなに恥をかいたとしてもその場限りである、という諺。 旅の解放感や見慣れない景色、自分にとっての非日常な時間の過ごし方で自制心が緩んでしまうのも無理はない。 しかし、旅の楽しい思い出がいつまでも残るように、同時に恥なる思...

『巡礼』

聖地巡礼。この言葉は漫画やアニメ、ミュージシャンやアイドルなどのカルチャー文化圏で最近よく耳にする。 元々の意味合いは、宗教において重要な意味を持つ場所へ信者が赴くことであり、特にキリスト教の文化圏では巡礼だけでなく、その場所へ至るための過程も重要視されているそうだ。ヨーロ...

『今も気ままに』

岡山県倉敷市は、一人旅で何度も訪れている観光地。 最初のきっかけは倉敷美観地区内にある大原美術館で、毎年実施しているARKO(Artist in Residence Kurashiki, Oharaの略称)に招聘された作家さんの展覧会を見に行った事だった。倉敷川沿いの小道か...

『モーニング文化〜ノスタルジー〜』

先週愛知県に帰省した時に、名古屋独自の喫茶店モーニング文化を味わってみた。名古屋のモーニングはちょっと変わっていて、平日朝の時間帯は、飲み物を注文すると自動的にトーストとゆで卵がついていくる。珈琲や紅茶がだいたい一杯400円ほど。外食だと大抵、料理に追加してのセット等で飲み...

『丼とライス』

どんぶり料理として、カツ丼、親子丼、海鮮丼、鰻丼、天丼等がある。ライス料理として、カレーライス、ハヤシライス、タコライス、ガパオライス、オムライスが挙げられる。ちょっと思いつくだけでよだれが出そうになるが、さてこれらの料理、’どんぶり’と’ライス’でどんな違いがあるのだろう...

『フードペアリング』

珈琲のおともといえば、甘いお菓子はその代表格。クッキーやチョコレートやケーキ……どれもスーパーでお手軽に購入できてしかも美味しい。ただ時々ちょっと気分を変えて、手作りのフードペアリングを楽しみたくもなる。手作りと言っても本格的に見栄えや高いクオリティを追求しているのでもなく...

『山の恩恵』

『山の日』が祝日の仲間入りを果たしたのは2016年。祝日としての歴史は浅く、幼少期に「なんで海の日はあるのに山の日はないのだろう?」と疑問に思った事は何度もある。 「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。」という趣旨で制定された祝日で、山に関する特別な出来事や由来があっ...

『食の過ごしかた』

久しぶりに手の込んだ料理を作った。 ちゃぶ台にはてんこ盛りの中華風唐揚げ、ひき肉のピリ辛スープ、主食のご飯と付け合わせサラダがぎゅうぎゅう詰めに並び、賑やかな食卓となった。 レシピ動画を確認し、じっくり漬け込んだ鶏肉に衣を纏わせ熱々の油で揚げ焼きに。ジュージューと香ばしい音...

『定点観測』

今朝、自宅の部屋の窓から、外の景色をじっくり見てみた。毎朝起床して真っ先に窓を開ける。東向きの窓からは、1日の始まりを知らせる直射日光が熱を帯びて飛び込んでくる。あまりの暑苦しさに目覚まし時計が鳴るよりも、この日差しで叩き起こされた。寝起きの瞼を擦って天気を確認、今日も今日...

『音色と言語』

先日初めて、Predawn のライブを見に行った。ライブハウスにしては珍しい(のかな?)、天井にシャンデリアのぶら下がるこじんまりとした空間で、ドーム球場でのライブや芸術センター大ホールでのコンサートと比べるとシンプルな舞台セット。...

『金銭感覚』

初めて‘お小遣い’をもらったのは、小学校1年生の頃。夏休み課題で制作したアイデア貯金箱(馴染みのある人はいるでしょうか?)の竹貯金箱を活用したくて、おねだりした記憶がある。 100円玉や10円玉をちゃりんと入れていき、貯金箱がどんどん重みを増していくのをわくわくと実感してい...

『長子の特権』

私は3人兄弟の一番上。同じ様な立場の人と長子ならではの大変なこと、不満に思うことなどを語り合って盛り上がる時がよくあるが、個人的には特をしているなあと感じる瞬間も多い。 私には2人のひいおばあちゃんとの記憶がある。 母方の祖母の母である曽祖母と、つかまり立ちを覚えたばかりの...

『溢れる色彩』

美術館やギャラリーで作品を鑑賞するとき、真っ先に目に留めるのは作品を彩る色彩だ。鮮やかな蛍光色を放つ作品、渋めの落ち着いたカラーの絵画、彫刻や陶芸の木材や漆、釉薬といった素材感を生かした色。 ‘色覚’は様々な観点で捉えられる概念の一つ。...

『意図しない完成形』

京都で暮らすようになって早3年、ただいま4年目を更新中。引っ越し当初は「京都の観光地いっぱい行くぞー!」と張り切っていた。 清水寺、八坂神社、東寺、仁和寺、三十三間堂、京都市動物園、京都水族館、鉄道博物館、京都市京セラ美術館、京都国立博物館、京都国立近代美術館、京都府立植物...

『'ちょっとひと手間'音楽鑑賞』

先日堂島リバーフォーラムにて開催されていた、3日間限定のZARD MUSEUMに足を運んだ。最近この施設にご縁があるなあ、と思いながらMUSEUM鑑賞を楽しんだ。ライブの写真やCDジャケットのロケで使った「ジャガー・Mk2」という車、それぞれのシングルCDで着用していた衣装...

『オールオーバー』

最近は地面にお絵描きをする子どもをあまり見かけない。土のある場所が少なくなっている事はもちろん、清潔感を保つ意識の向上や、外遊びの内容の変化など複合要素が積み重なり、いつのまにか地面はキャンバスの役目を担わなくなっている。...

『矛盾した正解』

世界には、明確な答えのない問いかけがいっぱいある。アトリエでまっさらなキャンバスを眺めながら、これまでに受け取った作品批評を振り返る。全く逆の評価をもらった時には「そんなのどうしたら良いんだ!!」と半ば自暴自棄になった事も数知れず。...

エッセイ: Blog2
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