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『国語教育』
国語のテストで必ずと言って良いほど出てくる問題で、筆者や登場人物の気持ちを記述するものがあったが、こうした問いに白黒はっきりした答えが用意されていたことに疑問を禁じ得なかった。 文章を綴るとき、本当にその気持ち一つだけでつらつらと言葉を並べられるものだろうか。...

ユウキ サクタ
2023年9月22日読了時間: 2分


『季節の売り子さん』
季節を使った隠喩表現に、アダルトな意味合いが込められる。身体で性的快楽のサービスを提供し、対価として金品を受け取る事を指す「売春」が、古代から現在まで連綿と続く概念なのは周知の事実。一般的に娼婦と呼ばれるが、日本史や世界史を紐解くと、白拍子、遊女、クルチザン……など様々な呼...

ユウキ サクタ
2023年9月15日読了時間: 2分


『大丈夫』
‘大丈夫’は、どんな状況を踏まえた言葉だろうか。 相手から「大丈夫?」と尋ねられた時、鸚鵡返しのように「大丈夫」と答える事が多い。それでも何がどう‘大丈夫’なのか、ちゃんと分かって発しているだろうか。 丸一日、よく耳をすましてみた。すると周りの至る所で「だいじょうぶ」の五音...

ユウキ サクタ
2023年9月9日読了時間: 2分


『自我の素』
三つ子の魂百まで——。幼少期の性格は年をとっても変わらないという意味の諺。人間はおよそ1~2歳の頃に自我を認知し、3歳には確立させる。 自我、どちらも自分を指す漢字が充てがわれる言葉だ。当然自分自身のもの。でも全てが本当に一人だけで育んだものだろうか。...

ユウキ サクタ
2023年8月28日読了時間: 2分


『コントロール』
「いつもにこにこしてるのに描く絵はすごくダークだよね。」 大学のアトリエで友人と作品の話をしている時に、よくこの話題になっていた。受験の絵画から抜け出し自分の表現を試行錯誤している段階、どうやっても個人の性格や思考が作品に荒く出てくるのは美大生ならでは。友人曰く、性格と作風...

ユウキ サクタ
2023年8月20日読了時間: 2分


『きっかけの積み重ね』
連休初日、GARNET CROWの20周年記念企画の集大成である大型写真集が届いた。ファンの間でその重量とサイズ感の情報が解禁された段階から「鈍器」とあだ名されていた。公式さんも便乗していた事は忘れない。厚口の段ボール箱で頑丈に梱包されていて、置き配される雑誌や文庫本とあき...

ユウキ サクタ
2023年8月14日読了時間: 3分


『選択した先の答え』
パラレルワールドという概念がお気に入りです。 「もしもこうだったらどうなっていただろう?」と通り過ぎてしまった過去を振り返るきっかけになる思考回路。後悔でもなく安堵でもない、ただなんとなく此処とは違う世界線があったとしたら、自分はどんな風に生きていただろう、と漠然とした空想...

ユウキ サクタ
2023年8月3日読了時間: 2分


『パフェコレクション(変化球)』
パフェの語源は‘parfait’、フランス語で「完全な」という意味を持つ単語からきているという説がある。フルーツ、アイス、ゼリー、ソフトクリーム、クッキー、ビスケットなど沢山の素材を色とりどりに積み上げて、冷たくひんやりした美味しい花束となる。器の形も花束の印象を左右する重...

ユウキ サクタ
2023年7月30日読了時間: 3分


『珈琲時間旅行』
地域の評判や名物メニューを下調べして目的地に向かうのも良いものだが、偶然通った道沿いでたまたま発見したお店に入るのも、探検隊気分を味わえて一興である。 神戸での用事を済ませ、直射日光の照り返しが激しい坂道を三宮駅目指して歩いた。右側歩道沿いに蔦の絡まるレンガ建築と青銅色の街...

ユウキ サクタ
2023年7月24日読了時間: 3分


『再会の味』
淀駅前の商店街に新しくスパイスカレー屋さんが開店した。コック帽を被ったとらねこが看板キャラクターを務め、お店の外にも香りが溢れるほど濃密なカレーオーラを放っている。 先月初めて扉を開けて、5年ぶりに会った大学時代の友人とスパイスに包まれた店内に入り込んだ。...

ユウキ サクタ
2023年7月15日読了時間: 2分


『クラフト時間』
先日神戸へお出かけした折り、三宮駅近くのクラフトビールバーVALLE SAGRADOに立ち寄った。3月に個展を開催したギャラリーからも徒歩圏内にあり、それなりに街並みの雰囲気を掴んでいたはずだったが、グーグルマップを頼りに歩き目の前にお店の看板がドンッと現れた瞬間は、全く知...

ユウキ サクタ
2023年7月9日読了時間: 2分


『太陽と月』
太陽を神様として祀る文化は世界中に共通していて、日本神話では有名な天照大御神だけでなく、天火明命、天之菩卑能命などが挙げられる。ギリシア神話、アステカ神話、エジプト神話、さらにはヒンドゥー教や仏教などの宗教にも太陽神が存在する。...

ユウキ サクタ
2023年6月29日読了時間: 2分


『季節折々』
日本列島は全体的に温帯気候に属しており、四季ごとの風景や肌感覚での空気の変化を感じられる。ただそうは言っても南北に伸びて急勾配な山脈が連なる地形では、地域によってやはり大きな差が生じている。北海道と沖縄の違いは言うまでもないが、本州内でも違いは顕著だ。...

ユウキ サクタ
2023年6月24日読了時間: 2分


『帰りゃんせ』
夕暮れの情景を描いた歌はこれまで音楽分野を問わず耳にしてきたが、取り分け不可思議な印象を残しているものが童謡の「あの町この町」。 意外にも歴史は新しく、大正13年(西暦1924年)に野口雨情の作詞・中山晋平の作曲で発表された日本の代表的な童謡・唱歌として位置づけられている。...

ユウキ サクタ
2023年6月20日読了時間: 2分


『虹の象徴』
景色を眺めて見つけたら、必ずカメラレンズを向けたくなる気象現象。 虹は古来より神聖視される事が多く、日本神話でもイザナギ・イザナミの二柱の神が天浮橋と呼ばれる橋に立ち、天沼矛で混沌とした大地を掻き回したとされる。この天浮橋が虹だという。...

ユウキ サクタ
2023年6月9日読了時間: 2分


『雨がもたらすもの』
梅雨時は昼間も空がグレースケール一色に覆われる。そんな空を背景にすると、どんなものも明度が暗めなシルエットとなる。 頼りがいのあるはずだったコンクリートも、年月を経て凸凹した所に降り滴る雨粒が溜まりに溜まり、幾つもの小さな池が作られていた。地面に視線の高さを近づけてみると、...

ユウキ サクタ
2023年6月4日読了時間: 2分


『母語が死語になる時』
‘死語’とは、過去に使われていたが時代の変遷につれて使用されなくなってしまった言葉のこと。もう一つは、かつて使用されていたものの話者がいなくなった事で全く通じなくなった言語そのものを指す場合もある。 後者は世界規模で起きている状況だ。...

ユウキ サクタ
2023年5月28日読了時間: 2分


『いくつもの意味』
一つの言葉に一つの意味、とは限らずいくつかの意味を持っていることが多い。 例えば「ぽすと」。 郵便を投函するポスト、ポストカード、会社の役職として使われるポスト、小学校でのバスケットボール部ではポストプレーなる練習をしていた。美術史で語られるポスト印象派やポスト構造主義、ポ...

ユウキ サクタ
2023年5月21日読了時間: 2分


『スラング』
スラング……特定の社会や仲間内だけで通じる卑俗な単語。卑語、俗語のこと。 SNSなどでよく使われている「www」や「草」などをネットスラングと呼んだりするが、その移り変わりは激しく、ほんの数十年程の歴史でありながら知っている単語によってジェネレーションギャップが発生しやすい...

ユウキ サクタ
2023年5月14日読了時間: 2分


『'活'の効果』
先週のゴールデンウィークに、GARNET CROWのイベントで大阪のhills パン工場ライブハウスへ行ってきた。今年はバンドが解散してちょうど10年。10という一区切りの期間、この時間を振り返ってみると自分の生活スタイルや環境の変化はもちろん、社会全体の雰囲気や在るもの無...

ユウキ サクタ
2023年5月7日読了時間: 2分
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