top of page
検索
  • 執筆者の写真ユウキ サクタ

『スラング』

スラング……特定の社会や仲間内だけで通じる卑俗な単語。卑語、俗語のこと。


SNSなどでよく使われている「www」や「草」などをネットスラングと呼んだりするが、その移り変わりは激しく、ほんの数十年程の歴史でありながら知っている単語によってジェネレーションギャップが発生しやすい。

インターネット上でもこんな状況なら、衣食住の暮らしの中で耳にしたスラング(そもそも当時はスラングだと認識していなかった単語もある。)の移ろいは、洋服の流行よりもサクサク変わっていた。

‘スラング’という概念を認識し始めた中学・高校時代を振り返ってみる。代表的なものだと「KY」が挙げられる。「空気を読まない」をローマ字読みして略したものが起源らしいが、主に誰かへの文句や嫌味、陰口の場面で遭遇した単語だ。その場の雰囲気を上手く察知できなかった時、瞬く間に「KY」のレッテルを貼られることも少なくない。だが対照的に、2,3日も経過しないうちにその単語による縛りは消え去っていることもあり、スラングならではの小さな棘程度の威力だからなのか、言う側・言われる側が入れ替わることが多かった。

「でもさ‘空気を読む’もKYって略せるよね?」と何気なく呟いたら、クラスメイトに「そういうのがKYなんだよ!」と突然きつく責められたのは未だトラウマになってはいる。たとえ小さな目立たない棘であっても痛いものは痛かった。

中学生ともなると周りへの鬱憤・不満が、先生に対して陰で名付ける、へんてこなあだ名として表面化する場面もある。これもある意味スラングかもしれない。愚痴をこぼし合う時、大抵は吐くように呼び捨てすることがほとんどだったが、しばしば苗字と性格・容姿をミックスさせたあだ名が定着していた。(禿げていたり肥満体型の先生、強面担当の先生方が格好の餌食になっていたことを此処にこっそり記録しておく。)

学校社会で飛び交っていたスラングは、卒業と同時に全く聞かなくなった。自分の環境変化による当然の成り行きだけど、‘所変われば品変わる’とは正にこんな瞬間なのか、意味をしっかり理解できたのは想定外の社会勉強という事で……。




閲覧数:6回0件のコメント

最新記事

すべて表示
記事: Blog2_Post
bottom of page