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『パフェコレクション(変化球)』

  • 執筆者の写真: ユウキ サクタ
    ユウキ サクタ
  • 2023年7月30日
  • 読了時間: 3分

パフェの語源は‘parfait’、フランス語で「完全な」という意味を持つ単語からきているという説がある。フルーツ、アイス、ゼリー、ソフトクリーム、クッキー、ビスケットなど沢山の素材を色とりどりに積み上げて、冷たくひんやりした美味しい花束となる。器の形も花束の印象を左右する重要な素材。背が低く横に大きく輪が広がるもの、シャンパングラスのように縦に細長くスタイリッシュなもの、お店によってはお椀や平皿、升などに飾られたりもする。

先日、久しぶりにパフェを食した。パフェのコレクション写真を振り返ってみると、あの時期は抹茶系統にはまっていたなあとか、定期的にチョコレートパフェは食べているなあとか、梨をふんだんに使った期間限定パフェまた復活しないかなあとか、画像とともにその時の周囲の風景や細かな味の記憶が鮮やかに蘇ってきた。

「お待たせしました~。豆腐チーズケーキパフェです。」

新たなパフェコレクションが届いた。さいころサイズにカットされた豆腐としっとり定番なチーズケーキをメインに、チーズ風味のアイス、生クリーム、ポッキーが添えられ、カラメルとタルトのかけらがパラパラと差し色効果を発揮していた。グラスを透して珈琲ゼリーと生クリームで混ざった豆腐が層を作っている。珈琲色と白黄色のアクセントがビビットなようで少しトーンの落ち着いた、まさに‘和風’のコンセプトにぴったりな色模様だ。

パフェの材料としては意外な豆腐を使っている。杏仁豆腐ではなく、お味噌汁に入れる木綿豆腐のような密度の濃い食感。水気はほとんどなく、カラメルや生クリームとミックスされたらチーズケーキと変わらない風味になっている。一欠片だけ他の食材の影響を受けていないさいころを味見してみた。大豆の香りとプルプルした少し塩味も感じる味。まさしく豆腐。料理だけでなくデザートにも使えるのか、と大きな発見だった。ボリュームのあるチーズケーキはアイスや生クリームの影響をふんだんに受けて、パフェスプーンで掬うたびに味の変化が楽しめる。アイスクリームと一体化した部分はシャーベットのようにひんやりしている。生クリームを乗っけたケーキはこれだけで立派な一つの作品。カラメルや下層のゼリーとサンドイッチされたところはティラミスを連想させる香ばしさ。

食べ進めていくにつれ、パフェの形が崩れいくつもの層が混ざり合う段階に入った。ポッキーを忘れてはいけない。サクサクと吸い込まれていき、冷え込んだ口腔がリセットされた。このパフェのトッピングにこのお菓子のチョイスは完璧。

グラスの底に残った混沌カラーはテラコッタの印象を纏ったセピア色。珈琲ゼリーとチーズケーキの欠片、アイスと生クリームのどろりとした液体に少し大豆の香りが残っている。すでに豆腐トッピングは食べ終わっていたが、最後の最後まで存在感を発揮していた。

「ごちそうさまでした。」

いつもと違う変化球のパフェ。豆腐レシピの可能性を知った。




 
 
 

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