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執筆者の写真ユウキ サクタ

『ご縁は続くよどこまでも』

5月からシェアアトリエの一室を借りている作家さんと、久しぶりに会って話をした。もうすぐ名古屋のギャラリーで二人展が始まるようで、「お互い頑張りましょう!」とDMを交換した。

「学部は名芸だったんですか?大学院で同じアトリエだった子が名芸出身だったんですよ。」

彼女から教えられたその人は、私も何度か会っている作家さんだった。(もちろんインスタもフォローしている。)

去年には東京の銀座のギャラリーでその作家さんの個展があり、最終日に見に行ったのだった。以来会えていないけれど、元気にしているだろうか?

「一緒に旅行したり、愛知に遊びに行った時にいろいろ案内してもらいましたね。」

「まさかこんなところで繋がるなんて。」

「ですよね〜。ほんとに作家の世界は広くて狭いというか(笑)」

こういった出来事は少なくない。知り合いの知り合いが知り合いだった、とか、知人の友人が知人だった、とか(早口言葉か!)、初対面同士でも風の噂程度に既に知っていた……など、挙げればきりがない。

(*個人的一番びっくりしたのが、大学院で油画の先生が、私が名芸時代に短期交換留学した先の美大でお世話になったドイツの作家さんと知り合いだったこと。海と大陸越えた……。)

面白いのは延々と巡り巡って忘れた頃に——ではなく、ホップステップジャンプ並みにすぐ縁の先が帰ってくるところだ。円く形作る前にほぼ直線でご縁が繋がる。アート以外の分野でもこうした現象はあるのだろうか?

大学院時代、ゼミで先輩が言っていた言葉をふと思い出す。

『未来や運命は既に決まっていて、過去も今もそれに引っ張られている。』

「名芸にも5,6年くらい前に一度だけお邪魔しました。洋画コースのアトリエも見ましたよ。」

「その頃なら学部1年生で私もいました!」

私と彼女が今同じアトリエを拠点としていることも、ほぼ同時期に入居したことも、過去に伏線が貼られていたのだろうか。

つくづくこの世界は不思議で溢れているな、と思ったひとときだった。




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