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執筆者の写真ユウキ サクタ

『小さな欠片』

最近感激したことは何ですか??


・「お会計1,000円になります。」

適当に選んで買い込んだ食材の合計金額が、税込で1,000円ぴったりだったこと。

・『Merry Christmas!!』

と書かれた広告に、夏のバカンススタイルのサンタクロースとトナカイのイラストが描かれていたこと。

・見上げ構図で撮影した、高層ビルと青空の写真が絶妙な構図だと感じたこと。

・「ちょっと時間経って、汁を吸い込んだラーメンが好きなんだよねえ。」

「分かる!!」

食の好みの理解者が現れたこと。

・初めて食べに行った焼肉屋さんで、理想の網コゲがお肉に焼き付けられたこと。

・同じく焼肉屋さんにて、ハイボールの後にサングリアを注文して「えぐい……。」と絶句されたこと。

・おいものクッキー生地を型抜きした後のシルエットに、何とも言えない愛着を感じたこと。

・「山怪シリーズの本好きなんだ。」

先日買った本を、シェアハウス仲間の作家さんも愛読していたこと。

・バイト先の賄いメニューに、酒糟汁が登場する季節になったこと。

・iPhoneのカメラ機能のタイムラプスを使ってみたこと。

・満月にうっすら雲がかかって、七色の光が淡く瞬いていたこと。

・久しぶりに会った作家さんの2人展会場の本屋さんで、お気に入りのエッセイ本を見つけたこと。

・石油ストーブが届き、磯辺焼き作りが可能になったこと。


振り返ってみると、「そんなことで?」と首を傾げる内容がほとんどだ。

でも、その瞬間一つ一つ、確実に心が動いていた。大自然を前にした時のような大きな変化ではないにせよ、自分のアンテナに引っかかる何かが日常の中に溢れていた。

見落としたものがまだまだあるかもしれない。昨日より今日、今日より明日に期待する。常に前向きな気持ちでいるのは難しいけど、思い出す度に大切にしたい一欠片だ。


ところで……この文章を綴っている間も、延々と上記に挙げたものの共通点を探しているのだが、とんと思い浮かばない。豊かな感受性が育まれているのか、単純にあれもこれもと気が多い故なのか。


真相はいかに??




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