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『プール熱』

  • 執筆者の写真: ユウキ サクタ
    ユウキ サクタ
  • 11 時間前
  • 読了時間: 2分

とうとうかかりました感染症。

息子が40℃越えの発熱をして、最早常連となっている小児科に駆け込んだ。師走も真っ只中のこの時期だ。毎年流行しているインフルエンザが保育園でも猛威を奮っているとの連絡が届いてて、やっぱり逃げきれなかったか……と覚悟を決めて診察と感染症検査を受けた。

自分自身と違い、小さな子の看病は神経をすり減らす。食事は何をあげたら良いだろうか、入浴は大丈夫だろうか、飲み物はちゃんと飲めるだろうか…等々。自分への感染予防も気をつけなければ。共倒れになったら目も当てられない。制作のスケジュールを組み直さないとな、しばらく自宅療養なら他のドローイングを進められないかな……と、様々な要項を脳内でずらりと並べて吟味していた。

「インフルではありませんね。咽頭結膜熱です。」

インフルエンザ検査で陰性と判明し安堵したのも束の間、ゴツくて聞き慣れない病名に目が点になった。

「アデノウイルスっていうウイルスに感染して起こる病気です。高熱、喉の痛み、結膜炎、下痢が主な症状ですね。別名のプール熱の方が有名かな?」

いやなんでやねん。なんでプールも入ってないのにしかもこの時期にかかるねん。

8年も関西に住んでると、自分のアイデンティティも関西化するのだろうか。思わず心の中でツッコミの妖精が顔を出しましたよ。

「プールが感染源になることが多いってだけで、普通に年中かかる病気ですからね。」

「…何処でかかったんでしょうか?」

「そら保育園ちゃいます?インフルほどではなくても流行ってるはずですよ。」

インフルエンザからは逃げきって、代わりにアデノウイルスに捕まった。さすが我が家の子と言うべきか。こんなところでも世間からちょっとずれたものに引っかかるとは……。

プール熱は割と広く認知されてる感染症だが、現在でも特効薬がないらしい。今回も毎度お馴染みの風邪薬と漢方薬を処方された。高熱でありながら、薬を巡る格闘はこれまでと同じく熾烈なものだった。


ちなみに保育園にプール熱の件を伝えたところ、かなり驚いた反応がかえってきた。もしかしたら息子が今冬の園で第一号の患者だったかもしれない。


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