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執筆者の写真ユウキ サクタ

『オムライス探報』

自宅から徒歩10分程度のところにあるオムライス屋さん。月~土曜日のランチタイムだけの営業のため、アトリエ通いの日々だとなかなか食べに行く暇がなかったのだが、先日久々に出向いてオムライスセットを注文した。

トッピングに好きな洋食が一品、オムライスにかけるソースも選べて、その日の自分好みに合わせたオムライスにカスタマイズできるのが魅力。前菜にサラダもついてきて栄養バランスにもちゃんと配慮されています。

住宅地に囲まれた三階建の一階がお店になっていて、二人、四人、六人掛けテーブル席とカウンター席があり、扉からキッチンまでシンプルな動線を構成している。席数の割には比較的コンパクトな店内で、大柄な大人の男性四人組のお客さんがやってきた時、まだ空席はいくつかあったのに一気に手狭になったような印象だった。スーツ姿から察するにこの近くの会社員がお昼休みにやってきたのだろう。他にはカップルや赤ちゃん連れの家族、一人暮らしの人など、いろんなタイプの人がオムライスに舌鼓を打っていた。

今回はMサイズのオムライスにホワイトソース、ミンチカツをトッピングした。馴染み深い薄焼き卵で包まれていて、ぎっしりと山型に詰めこんだケチャップライスは玉葱、ピーマン、ベーコンが具材に入っている。キッチンがオープンスタイルのため調理の様子が丸見えで、縦長のコック帽を被った小柄なおじさんが年季の入った鉄フライパンで山盛りご飯をケチャップライスに変身させていた。オープンキッチンというより、調理場と言った方が相応しそうな素朴な雰囲気。料理の匂いがダイレクトに店中を駆け巡ってくる。

「オムライスMサイズ」という表記に引っかかりそうになるがかなり大きい。Sサイズでも充分お腹が満たされるボリュームだ。これのために朝食を軽めにしておいて良かった。ミンチカツもトッピングの枠に収めて良いものだろうか……と考えてしまう大きさ。それが二個も乗っていて、オムライスと主役の主張の小競り合いが起きそう。フォークでシャグッと二つに割ると肉汁が溢れ出てオムライスと混ざり合う。家で滅多に作らない揚げ物料理。ここぞとばかりに味わった。他の洋食トッピングではハンバーグ、エビフライ、カニクリームコロッケ、ポークカツ、からあげがある。どれも大きいです。

壁面に掲げられたボードに、手描きで店主の似顔絵と『あと15年がんばろ!!』とメッセージが添えられていた。2010年7月21日表記とのこと。味わえるのもあと一年だけ?かもしれないです。

「オムライスあらき」は月~土曜日11:00~14:00まで。オムライス以外に洋食ランチもあり。最寄駅からは少し距離がありますが、洋食好きなら大満足できるお店です。




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