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「コミケ散策」

  • 執筆者の写真: ユウキ サクタ
    ユウキ サクタ
  • 4月12日
  • 読了時間: 3分

先日インテックス大阪で開催されていた同人誌即売会、いわゆるコミックマーケットに行ってきた。人生初となるコミケ散策をするにあたり、事前準備として大きなトートバッグと小銭を大量に用意し、人混みにあてられないよう水分補給のセットも持ち、どこか険しい山へ登りにいくような緊張感を抱きながら会場に入った。


コミケといっても今回行ったイベントは、女性の読者層を想定した作品が多く、友人曰く毎年夏と冬の東京ビッグサイトで開催されているものより規模は控えめだったらしい。(それでも行列が続いているブースを見かけたり、大勢のコスプレイヤーとすれ違ったり、普段なら絶対味わえない空気感の中に滞在できた。)

建物の天井が想像以上に高く、会場も1号館~3号館、さらに5号館Bと複数設置されていて、知り合いから事前にブース場所を教えてもらわなかったら確実に迷子になっていただろう。各ブースを見てみると、二次創作で定番の漫画や小説だけでなく、掌サイズのぬいぐるみやそれに合わせた着せ替え衣装、アクセサリーといった雑貨類も出展されていた。おそらく貴重な技法で作られたであろうアクセサリーを販売しているブースの前で、人気店さながらに行列ができていて、最後尾がフロアの端まで延びていた。その人だかりの中に、見覚えのあるキャラクターのコスプレをした人々がいた。『◯◯がオタ活してる……。』なんともシュールな光景である。

「コスプレは恥ずかしがってちゃ楽しめないもん。日常をかなぐり捨てなきゃ。」

友人の言葉はこの日一番の格言となった。

鮨詰め状態の人混みを想定していたからか、意外にもゆとりある空間でマイペースに散策を楽しめた。人気漫画やゲームは、やはりその知名度もあってか同人誌を作ってる人も多く、一口に同人誌といっても絵柄やお話の内容が多様で、運営側が原作ごとにブース配置をまとめていなかったら気づかないくらいの独創性。そして本の表紙やチラシから、だいたいがBL系統の作品だろうな~と想像できた。ちなみに原作はどれもBLじゃありません(笑)。世間一般では勧善懲悪な少年漫画、はたまた現代を映す社会派漫画、もしくは夢溢れるファンタジー、そんなキャッチコピーが似合う原作から、いろんな方向へ想像力豊かに、さらに創作を広げていく――。普段の自分の制作とはコンセプトも構造も異なる、独特で面白い世界だなと思った。

ちなみに会場の端には出版社専用のブースも設置されていた。此処に自作の漫画作品を持ち込み、アドバイスを受けている作家の卵さん達が何人もいた。同人作家を経て、商業の漫画家としてデビューする例も多いのだとか。(大奥のよしながふみさんなど)

将来、本を通して出会う作家さんがいるかもしれない。楽しみにしてます。心の中でこっそりエールを送り、何食わぬ顔で素通りした。


残念ながらイベントはその性質上、会場内撮影禁止だったため画像には1枚も残らなかった。著作権などの視点から見れば、かなりあやうい橋を渡っているかもしれないが、経済、交流、集客、盛り上がりの面でいえば大きな役割を果たした文化的催事のような印象を受けた。

 
 
 

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