『ルーティンの再構築』
- ユウキ サクタ
- 2024年12月12日
- 読了時間: 2分
子どもが生まれてから生活スタイルがガラッと変わった。作業のために夜更かしする時もしばしばあったのに、22:00前には就寝するようになった。どちらかといえば制作中心で成り立っていた暮らしのルーティンが、いつの間にか子ども中心に組み替わっていた。
アトリエから引き上げてきた水彩絵の具や色鉛筆も開いてなくて、まだ簡単なドローイングやPC作業がやっとな状況だ。これまでのルーティンを解体して再構築の最中なのだが、既に以前の生活がどんなものだったのか朧げになっている。展覧会直前に、夜遅くまで絵の具まみれになって作品と向き合っていたのが遠い夢の中のよう。唯一記憶に残るのは油絵の具の強烈な匂い。時折無性にあの匂いが恋しくなるが、首も座っていないふにゃふにゃの赤子を連れていくのは躊躇いがある。子どもの視点を通すと、自分の制作スペースが危険いっぱいのトラップだらけなアスレチックのように見えた。もうしばらくは自宅での作業中心になる。いつになったら行けるだろうか。
最近は「今のうちに……」と言葉の冒頭に飾ることが口癖になっている。
――今のうちに連絡のメール打っておこう。
――今のうちに洗濯と片付けやっておこう。
――今のうちにドローイングやっておこう。
この時の「今」は子どもが寝てたり、ご機嫌でおとなしくしてたりする瞬間である。こちらの都合なんてお構いなしに我が道をいく図太さは羨ましい限り。(泣くのが仕事の赤ちゃんに図太いも何もあるわけないのだが、時々絶妙に最悪なタイミングでいろんな催促の泣き声を発するので、図ってるんじゃないの?と勘ぐりたくなるのです。)
制作にがっつり集中していた時も一日があっという間に過ぎていたが、子育てに時間を割かれる今も光陰矢のごとし、気づいたら夜になっている……なんてことが日常茶飯事。
未だ予測不能な毎日のため、なかなか細やかなルーティンを組むことができない。このエッセイも、傍らで熟睡する息子がいつ起きてくるか、ハラハラしながら書いている。

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