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『やっぱりふるさと』

  • 執筆者の写真: ユウキ サクタ
    ユウキ サクタ
  • 2021年3月11日
  • 読了時間: 2分

先月末に一泊二日だけ実家へ帰省した。前日までバイクツーリングを楽しみながら向かおうと模索していたが、ドンピシャに雨模様が空を覆ったためお馴染みの高速バスを利用した。

雨滴がバスの窓ガラスに模様を描き、外の景色はぼやけているものの、見覚えのある風景へと徐々に移行していく様ははっきりと分かった。

帰省する度に少しずつ街並みは変わっている。垢抜けていく部分、急激な時代の潮流に淘汰されていく部分、生活基盤だった頃よりも些細な変化に敏感になっている自分がいる。でも、その土地独特の匂いというのか内側から感じるノスタルジックな感覚は、名古屋駅に降り立つといつも感じる。やっぱり此処が故郷なんだ。


はっきり言うと碌でもない思い出も多くある。かなり深刻に悩んでいた時期もあり振り返る時でさえも、(-へ”-;)←このように眉間に皺が寄ったりする。でも、こうした酸いも甘いもあることが故郷の土地の特徴なのかな。

高校からの友人は親が転勤族だったらしく、兄弟それぞれの‘心の故郷’が違うことを教えてくれた。その土地で過ごした時間は限られた短いものであっても、後々の心と記憶の形成に深く影響を与えているのかもしれない。


コンクリートできっちりと整備された名古屋駅構内を歩く。太閤通口や銀時計前を通過し、金時計を横切って名鉄電車に乗り換え。コンビニやJR線の切符売り場、百貨店でのイベント情報の横断幕などは京都駅内でもよく見かけるが、やはり言語化できない特別な視点があるものだ。

桜通口前ロータリーにある円錐型モニュメント(飛翔というらしい、初めて知った)を見上げながら、軽く深呼吸。


ただいま。おかえり。


帰ろうと思えば帰れる故郷がある。

どの土地も、どんな場所も、誰かにとって大切な故郷。全ての‘故郷’が未来にちゃんと残りますように。


原田マハさんの「旅屋おかえり」をおともに、また誰かの故郷へ行ってみたい。




 
 
 

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